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乗りたい季節がやってきた

自転車の話題である。だって、(気温が)あったかいんだから〜♪なんて陽気に誘われて、お外へ出て行くことが多くなってきたからである。


・はじめに

運動が好きだ。年中、体を動かしたい欲求があるのだが、それをどうやって解消するか手段は様々あって、たまたま今は筋トレにハマっている次第である。ではこれまで、筋トレ以外では何に熱中してきたのかというと、ずばり自転車。ロードバイクである。


高校生の頃にファミレスでバイトをして稼いだお金でロードバイクを買い、夏休みはメッセンジャーのバイトに明け暮れるという青春を過ごしたわたしには「ほお、自転車がご趣味でいらっさいますか〜、ブームですからねぇ」などと言われがちなセリフで片付けてもらっては癪にさわる程度の思入れや相応のエピソードがあるわけで、流行りに乗じて始めた趣味ではないと自負している。

それって、ロードレースの大会で優勝したとか日本列島を縦か横に端から端まで行ったことがあるだとか、自転車乗りとしてそれなりの実績があるのかというと無いのだが、わたしの自転車に対する思いの丈はそんなちっぽけな物差しじゃ計れないので悪しからず。

・経験談
最近のサイクリストは最初から、レーパンとジャージを抵抗なく着こなす人が多いようだ。わたしなんて、なんでそんなピチピチしたスタイルで乗らなきゃならんのかと思って、しばらくは短パンとTシャツ姿で乗っていたのだが、走れば走るほど不都合さを痛感して結局はあるべきスタイルを受け入れた。

格好から入ってしまった方が、後々都合が良いこともある。上下を専用のウェアでビシッとキメたとなれば、もう足元はスニーカーというわけにはいかなくなるので、自ずとフラットペダルを卒業してビンディングに慣れることができるからだ。

ビンディングはストップアンドゴーが頻繁に繰り返すような道だと、いちいちキャッチアンドリリースするのが鬱陶しく感じる時もあるが、発進時にペダルを踏み込んでクリートがハマった時のパキッていう音が気持ち良く感じるかどうかは個人差があるものの、間違っても「信号待ちから颯爽と漕ぎ出した時にする小気味の良い乾いた音はちょっとした風情だよね」なんてマニアックなことは思っても言わないのが賢明。ほん怖。わたしではない。

以上、専用のウェアとビンディング(ペダル)に関しては早々に取り入れた方がいい。

他にもっと早くからやればよかったと思うことは、イベントへの参加である。わたしも過去に、ある期間に集中してレースやブルベなどのイベントに参加していた時期がある。

レースに関して言えば、出るだけ出てみるかといったノリで挑む無謀な挑戦である。しかし意義が無いわけではない。わたしのような実力不足の輩であっても序盤だけでもちょっと頑張れば集団でのスピード感溢れる走行を楽しむことができる。

やがてはついていけなくなり集団からは置いてけぼりにされるのだが、遅かれ早かれ勝負とはかけ離れた順位にまで後退して終わるのだから、ほんの少しでも普段は味わえない感覚を味わって参加賞程度の有意義な経験をした方が良い。

ちなみに同じコースを時間内に何周できるか競うエンデューロなどの大会はトップ集団から数え切れないくらい周回遅れになっても、とにかく制限時間いっぱい走りきればすべて良し!といった自己満足的な達成感によって感覚が麻痺するせいか、スタートからゴールまでの距離が設定されているレースより順位を意識せず惨めな思いをしないで済むからおすすめのイベントである。

ブルベも今人気が出てきたイベントの一つだ。年間で、200・300・400・600kmを走破するとスーパーランドナーの称号(メダル)が与えられるとのことで、それを目標にブルベに心血を注いだ年もあったが達成はできなかった。

ブルベとは競走ではなく長距離サイクリングなのだが、規則にもある通り参加者はノーサポートの完全自己責任のもと自力で完走を目指さなければならない。これはなかなかのエクストリームスポーツである。 

そこまで言うのはブルベの過酷さを身をもって知った経験があるからだ。

続きはあるか無いか「自転車熱中期〜ビギンズ〜」で。